
食後酒とはどんなお酒?甘口・苦口別のおすすめと楽しみ方
目次
食事を終えたあと、すぐに席を立つのではなく、香りのよいお酒を少しずつ楽しむ。そんな時間に飲まれるお酒を「食後酒」と呼びます。
食後酒には、ハーブのほろ苦さを楽しむアマーロや、甘く芳醇なリキュール、ブランデー、ポートワインなど、さまざまな種類があります。
「食後に飲むなら、どんなお酒がいいの?」「甘くて飲みやすい食後酒はある?」「家でも食後酒を楽しめる?」と気になっている方もいるでしょう。
この記事では、食後酒の意味や食前酒との違い、食後におすすめのお酒を味わい別に紹介します。
食後酒にはアルコール度数の高い商品もあります。小さめのグラスへ少量を注ぎ、水や炭酸水を用意しながら自分のペースで楽しみましょう。
食後に飲むお酒は「食後酒」と呼ばれる
食事のあとに楽しむお酒は、一般的に「食後酒」と呼ばれます。
フランス語では「ディジェスティフ」、イタリア語では「ディジェスティーヴォ」と呼ばれ、食事の最後をゆっくり締めくくる一杯として親しまれてきました。
食後酒として飲まれるお酒に明確な決まりはありません。代表的なものには、次のようなお酒があります。
- アマーロや薬草酒
- 甘口のリキュール
- ブランデーやウイスキー
- ポートワインなどの酒精強化ワイン
- グラッパやカルヴァドスなどの蒸留酒
一般的には、香りが豊かで味わいに余韻があり、少量でも風味を感じやすいお酒が食後酒に選ばれます。
食前酒と食後酒の違い
食事に合わせるお酒には、食前酒と食後酒があります。
食前酒は「アペリティフ」と呼ばれ、食事が始まる前に飲むお酒です。スパークリングワインやドライベルモット、カンパリソーダなど、比較的軽やかで爽やかな味わいのお酒が選ばれます。
一方、食後酒は食事のあとに飲むため、甘みや苦み、熟成香などをじっくり楽しめるお酒が中心です。
| 種類 | 飲むタイミング | 味わいの傾向 | 代表例 |
|---|---|---|---|
| 食前酒 | 食事の前 | 軽やか、ドライ、爽やか | スパークリングワイン、ドライベルモット、カンパリソーダ |
| 食後酒 | 食事のあと | 甘み、苦み、コク、熟成感 | アマーロ、ハーブリキュール、ブランデー、ポートワイン |
ただし、同じお酒でも飲み方によって食前酒にも食後酒にもなります。たとえばアマーロは、ソーダで割れば食前に楽しみやすく、ストレートやロックなら食後の一杯として向いています。
食後酒に選ばれるお酒の特徴
食後酒に向いているのは、食事の余韻を邪魔せず、少量をゆっくり楽しめるお酒です。
香りが豊か
ハーブ、スパイス、柑橘、コーヒー、樽など、香りに奥行きがあるお酒は食後酒に向いています。
グラスを傾けるたびに香りの印象が変化するため、一杯を時間をかけて楽しめます。
甘みや苦みに余韻がある
食後酒には、濃厚な甘みを持つリキュールだけでなく、ほろ苦い薬草酒もよく選ばれます。
デザートのような甘いお酒が好きなら、コーヒーリキュールやオレンジリキュール、ポートワインがおすすめです。
甘すぎないお酒を選びたい場合は、アマーロやウイスキー、ブランデーなどが候補になります。
少量でも味わいを感じやすい
食後酒は、食事中のお酒のように何杯も飲み進めるというより、20~30ml程度を少しずつ味わう楽しみ方が基本です。
アルコール度数の高いものも多いため、小さめのグラスに注ぎ、香りや余韻を確かめながらゆっくり楽しみましょう。
食後におすすめのお酒8選
ここからは、食後酒として楽しみやすいお酒を紹介します。
| お酒 | 味わいの傾向 | おすすめの飲み方 |
|---|---|---|
| アマーロ・モンテネグロ | 柑橘感、やわらかな甘み、穏やかな苦み | ストレート、ロック、ソーダ割り |
| アヴェルナ | カラメルのような甘み、ハーブ、ほろ苦さ | ロック、柑橘ピール添え |
| ベネディクティン D.O.M. | ハーブ、スパイス、蜂蜜を思わせる甘み | ストレート、ロック、B&B |
| フェルネット・ブランカ | 力強い苦み、ミント、薬草、スパイス | ストレート、ロック、コーラ割り |
| イエーガーマイスター | 甘み、苦み、スパイス感 | よく冷やす、ロック、ソーダ割り |
| リモンチェッロ | レモンの香り、爽やかさ、しっかりした甘み | よく冷やしてストレート |
| ブランデー・コニャック | 果実香、樽、バニラ、スパイス | 常温で少量、ストレート |
| ポート・マデイラワイン | 果実、ドライフルーツ、ナッツ、カラメル | デザートやチーズと合わせる |
1.アマーロ・モンテネグロ
アマーロは、ハーブや根、樹皮、スパイス、柑橘などを使って造られる、イタリアの薬草系リキュールです。
アマーロ・モンテネグロは、ハーブの複雑な香りがありながら、オレンジを思わせる柑橘感とやわらかな甘みが感じられます。
強い苦みが得意ではない人でも比較的試しやすく、初めてのアマーロにもおすすめです。食後には、ストレート、ロック、オレンジピール添え、少量のソーダ割りなどが合います。
チーズやナッツ、ビターチョコレートと合わせても楽しめます。
アマーロ・モンテネグロ
柑橘を思わせる香りとやわらかな甘みを楽しめるアマーロ。ロックや少量のソーダ割りにも向いています。
2.アヴェルナ
アヴェルナは、甘みとほろ苦さのバランスを楽しめるアマーロです。
カラメルを思わせるコクのある甘みと、ハーブや柑橘の香りが重なり、食後にゆっくり飲みたくなる味わいです。
氷を入れたグラスに注ぎ、オレンジやレモンの皮を添えると、香りがより華やかになります。濃厚な肉料理や煮込み料理を食べたあとの一杯にも合わせやすいお酒です。
3.ベネディクティン D.O.M.
ベネディクティン D.O.M.は、ハーブやスパイスの複雑な香りと、蜂蜜を思わせるまろやかな甘みを持つリキュールです。
薬草酒らしい奥行きがありながら、甘みもしっかり感じられるため、甘い食後酒を探している人にも向いています。
ストレートやロックのほか、ブランデーと合わせたカクテル「B&B」も定番の楽しみ方です。
チョコレートやナッツを使った焼き菓子、ドライフルーツなどと合わせると、香りの重なりを楽しめます。
ベネディクティン D.O.M.
ハーブとスパイスの香りに、まろやかな甘みを感じるリキュール。デザートや焼き菓子にも合わせやすい一本です。
4.フェルネット・ブランカ
しっかりとした苦みのある食後酒を探している人には、フェルネット・ブランカがおすすめです。
ミントやスパイス、薬草を思わせる力強い香りがあり、一般的な甘いリキュールとは大きく異なる個性的な味わいです。
最初は苦みを強く感じることもあるため、少量のストレートだけでなく、ロックやコーラ割りから試す方法もあります。
フェルネット・ブランカ
ミントや薬草、スパイスを思わせる個性的な苦みが特徴。ハーブ酒の複雑な味わいを楽しみたい方に向いています。
5.イエーガーマイスター
イエーガーマイスターは、甘み、苦み、スパイス感をあわせ持つドイツ生まれのハーブリキュールです。
よく冷やして飲むイメージがありますが、食後にはロックや少量のストレートでも楽しめます。
薬草酒のなかでは甘みを感じやすいため、アマーロやフェルネットの強い苦みが苦手な人にも比較的取り入れやすいでしょう。
コーラやジンジャーエールで割ると、アルコール感や苦みを調整しやすくなります。
イエーガーマイスター
甘み、苦み、スパイス感が重なるハーブリキュール。冷やしたストレートやロック、炭酸系の割り方で楽しめます。
6.リモンチェッロ
リモンチェッロは、レモンの皮を使って造られるイタリアのリキュールです。
爽やかなレモンの香りとしっかりとした甘みがあり、食事のあとに柑橘の香りを楽しみたいときに向いています。
冷凍庫でよく冷やし、小さなグラスに注いで楽しむのが一般的です。
チーズケーキ、バニラアイス、レモンを使った焼き菓子など、デザートとの組み合わせも楽しめます。
リモンチェッロ
レモンの爽やかな香りと甘みを楽しめるイタリアのリキュール。よく冷やし、少量ずつ味わうのに向いています。
7.ブランデーやコニャック
甘いリキュールよりも、蒸留酒の香りを楽しみたい人にはブランデーがおすすめです。
ブドウや果実由来の香りに、樽熟成によるバニラ、キャラメル、スパイスを思わせるニュアンスが重なります。
手のひらでグラスを温めすぎるとアルコールの香りが強く出ることがあるため、まずは常温で少量を注ぎ、ゆっくり香りを確かめましょう。
チョコレートやドライフルーツ、ナッツと合わせると、デザート代わりの一杯としても楽しめます。
8.ポートワインやマデイラワイン
アルコール度数の高い蒸留酒が苦手な人には、ポートワインやマデイラワインなどの酒精強化ワインも候補になります。
ポートワインには、熟した果実やドライフルーツを思わせる濃厚な甘みがあります。チョコレートやブルーチーズと合わせる食後酒としても人気です。
マデイラワインは、タイプによって甘口から辛口まで幅広く、ナッツやカラメルを思わせる香ばしい風味を楽しめます。
甘いお酒が好きな人におすすめの食後酒
苦い薬草酒よりも、デザートのような甘いお酒を飲みたい人は、次の食後酒から選んでみてください。
- ベネディクティン D.O.M.
- リモンチェッロ
- コーヒーリキュール
- オレンジリキュール
- アマレット
- ポートワイン
- 甘口のシェリー
甘い食後酒は、バニラアイスに少量かけたり、コーヒーに加えたりする楽しみ方もできます。
甘みが強いお酒でもアルコール度数が高い場合があります。ジュースのように飲み進めず、あらかじめ量を決めて少しずつ味わいましょう。
甘くない食後酒を選びたい人には?
甘さを抑えた食後酒を選びたい場合は、苦みのあるアマーロや蒸留酒が候補になります。
- フェルネット系のアマーロ
- 甘さ控えめの薬草酒
- ウイスキー
- ブランデー
- グラッパ
- カルヴァドス
- 辛口寄りのマデイラワイン
食後酒だからといって、必ずしも甘い必要はありません。
肉料理や脂のある料理のあとには、ハーブの苦みがあるアマーロが合わせやすく、チーズやナッツのあとにはウイスキーやブランデーもよく合います。
自宅で食後酒を楽しむ方法
食後酒は、バーやレストランだけでなく、自宅でも気軽に楽しめます。
小さめのグラスに少量を注ぐ
食後酒は20~30ml程度から試してみましょう。
リキュールグラスやショットグラスがなくても、小さめのワイングラスや耐熱グラスで代用できます。
口が少しすぼまったグラスを使うと、ハーブやスパイスの香りを感じやすくなります。
ストレートが強ければロックやソーダ割りにする
食後酒はストレートでなければならない、という決まりはありません。
アルコールの強さが気になる場合は、氷を入れたり、少量の水や炭酸水を加えたりして調整しましょう。
アマーロやハーブリキュールは、ソーダで割ると香りが開き、苦みの感じ方も変化します。
チョコレートやチーズを添える
食後酒だけでは飲みにくい場合は、小さなおつまみを添えるのがおすすめです。
- ビターチョコレート
- チーズ
- ナッツ
- ドライフルーツ
- バニラアイス
- 焼き菓子
甘いリキュールにはチョコレートやアイス、苦みのあるアマーロにはチーズやナッツが合わせやすいでしょう。
食後酒は本当に消化によい?
「ディジェスティフ」という言葉には、消化に関係する意味があります。
ただし、食後酒を飲めば消化がよくなる、胃もたれが解消されるといった医学的な効果が保証されているわけではありません。
食後酒は健康効果を目的にするのではなく、食事の余韻や香りを楽しむ文化的な一杯として考えるのがよいでしょう。
アルコールの影響には体質や年齢、体調による個人差があります。食後酒を楽しむときは、次の点を意識しましょう。
- 小さなグラスで少量にする
- 水や炭酸水も一緒に用意する
- 食事中に飲んでいる場合は追加の量を控える
- 体調が悪い日は飲まない
- 服薬中や妊娠・授乳中は飲酒を避け、必要に応じて医師へ相談する
- 飲酒後は車や自転車を運転しない
純アルコール量は、次の計算式で確認できます。
純アルコール量(g)=飲酒量(ml)×アルコール度数÷100×0.8
たとえば、アルコール度数40%のお酒を30ml飲んだ場合、純アルコール量は約9.6gです。
食後酒についてよくある質問
食後酒は食事の何分後に飲む?
決まった時間はありません。
料理を食べ終えたあとや、デザート、コーヒーと一緒に楽しむのが一般的です。お酒を切り替える前に水を一杯飲み、食事中に飲んだ分も含めて量を調整しましょう。
食後酒は寝る前に飲んでもよい?
食後酒と寝酒は同じものではありません。
アルコールを睡眠のために飲むと、眠りが浅くなったり、睡眠リズムが乱れたりする可能性があります。食後酒は就寝直前ではなく、食事の余韻を楽しむ少量の一杯として考えましょう。
初心者におすすめの食後酒は?
初めて食後酒を飲む人には、甘みと香りのバランスがよいお酒がおすすめです。
- アマーロ・モンテネグロ
- ベネディクティン D.O.M.
- イエーガーマイスター
- リモンチェッロ
- ポートワイン
まずはロックやソーダ割りにして、自分に合う甘さや苦みを探してみましょう。
日本のお酒も食後酒になる?
食後に楽しめるお酒であれば、海外のリキュールに限定する必要はありません。
梅酒、柚子酒、黒糖を使ったリキュール、薬草を使った国産リキュール、熟成感のある日本酒なども、食後酒として楽しめます。
甘い梅酒はバニラアイスやチーズ、香りの強い薬草酒はチョコレートやナッツと合わせるなど、日本のお酒ならではの組み合わせを探すのもおすすめです。
まとめ:食後酒で食事の余韻をゆっくり楽しもう
食後酒は、料理を食べ終えたあとに、ハーブ、果実、スパイス、樽などの香りを感じながら、食事の余韻を楽しむための一杯です。甘いお酒が好きならベネディクティン D.O.M.、リモンチェッロ、ポートワイン、ほろ苦い味わいが好きならアマーロやフェルネット系の薬草酒が候補になります。最初からストレートにこだわらず、氷や炭酸水で濃さを調整し、水を用意しながら少量ずつ楽しみましょう。
【ライタープロフィール】
ハーブ酒のススメ編集部。薬酒・ハーブリキュールの選び方や、初心者でも楽しめる美味しい割り方を日々研究中。薬草やハーブ由来のお酒をもっと身近に楽しめるよう、味わいの特徴、飲み方のアレンジ、購入時の選び方をわかりやすく発信しています。定番のリキュールから話題のお酒まで、初めての方にも役立つ情報を編集部目線でお届けします。
※本記事は特定の商品の効果を保証するものではありません。
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※法律により20歳未満の酒類の購入や飲酒は禁止されています。
※飲酒後の車や自転車の運転は法律で禁止されています。飲みすぎに注意し、適量を楽しみましょう。
※ご家庭で漬け込み酒を作る場合、アルコール分20度以上のもので、かつ、酒税が課税済みのものに限ります。詳細は、国税庁Webサイトをご参照ください。
